ヴィノスやまざきの隠れた偉大なワインとして、長年ファンのお客様から熱狂的な支持を受ける蔵元があります。
それが、ジオリスです。
実は、ジオリスとの出会いは古く、現地カリフォルニアを訪れた際におすすめのワインを聞いたことが始まりでした。
「ほとんど流通しないんだけど、すごいワインが手に入ったんだ」
そういって奥からもってきてくれたのが、カリフォルニアはモントレーの山奥の産地「カーメル・ヴァレー」という、一度も聞いたことのない産地でした。
どうしても気になり、一口飲んでみるとその味わいに衝撃を受けました!
当時話題になっていたオーパスワンや、カルトワインと比べてもなお魅力的に思えるような味わいに、完全に虜になってしまったのです。
このワインは、オーナーのウォルター・ジオリス氏が、ベルギーから移住し始めた蔵元の一本でした。
彼が見つけた「メルロに最も向いた畑」が、サンフランシスコとロサンゼルスの間のモントレーという地域の山の奥の産地「カーメル・ヴァレー」。
彼のもっとも思い入れの強い区画「クロ・デ・ムートン」は、世界最高峰のメルロとして名高い、ペトリュスのクローンが植わるといいます。
ガードレールもない危険な山道を何度も通って、ワイナリーを訪れるも、
「自分が納得するワインを造るため、ほんの少ししか造ってないから、日本に輸出する分はないんだ」
の一点張りで、お分けいただくことはできませんでした。
しかし、通い続けること数年後、
「分かった、日本のお客様のために可能な分を分けるよ。毎回悲しそうに帰っていく後ろ姿が忘れられなかったんだ。」
それ以来毎年わずかのみですが、お分けいただけることになったのです。
元々生産本数が少ない稀少なワインでしたが、実は2020年の山火事の影響もあり(この年はワインを造っていないとのこと)、更に希少なワインとなりました。
オーナーのウォルター氏曰く、現在では現地のテイスティングルーム以外では、ワインショップで通常販売しているのは日本のヴィノスやまざきだけとのこと…
メルロ種が得意な蔵元としてファンに愛されるジオリスですが、実は彼がひそかに造る限定生産のピノ・ノワールが入荷しています!
標高の高い、山奥の気候で育つぶどうから造られるワインは、カリフォルニアとフランスの特徴を感じるような味わいに仕上がります。
ピノ・ノワールらしいエレガントな表情もありながら、飲み応えのあるチェリーやブルーベリーなどの果実の凝縮感も感じられます。
生産量も少ないため、毎年入荷するわけではない希少なワインです。
ジオリス以外にも、ヴィノスやまざきがお届けするグランヴァンにも負けない、偉大なワインたちをご紹介するワインフェアは今週金曜日までですので、ぜひこの機会にお見逃しなくご利用いただければと存じます。
保坂
【プロフィール紹介】
秋田県出身。JSAソムリエ。ドイツワイン上級ケナー。
大学卒業後新卒採用で入社。スーパーの売場作り、海外買付のかばん持ち、武蔵小杉店・仙台店の立ち上げ店長を経て、挫折の中から「川上から仕入れたワインを売るのではなく、お客様に喜んで頂く商品を開発することがミッション」と開眼、現職に。座右の銘は「謙虚 感謝」。