~蔵直30周年企画~ 想いをつなぐ 蔵直®︎ワインセット

蔵直®︎ワイン30周年に寄せて

ヴィノスやまざきファウンダー 種本祐子からお客様に感謝を込めて。

「ワインは産地ではない。造る人なんだ。」

1994年9月、収穫期をむかえたフランスの無名産地(当時は)ラングドック地方の畑に、一人の若造が降り立ちました。

家には小さな二人の子供を夫に預け、子供と別れる時は涙が出るほど心配だったのに、その畑を見た時に、「来てよかった。そして、何かが大きく変わる。」、そんな確信に足が震えました。

ラングドックは当時「安酒の産地」と言われており、たくさんのトラクターが機械で収穫をしていました。

が、私が「美味しい」と、感動した、シャトー・レゾリューやドメーヌ・グールガゾーは、小さな蔵元でしたが、有名産地の有名シャトーに負けない位の、丁寧な手作業の収穫こだわった樽の使い方、そして、何と言っても彼らの情熱を強烈に感じました。

今まで、自分がやってきたワインビジネスは何だったんだろうか。
ワインは格付けでもなく、産地ブランドでもなく、農業なんだ。造る人なんだ。

葡萄畑を見守る十字架を見ながら、涙が出てきました。

何もわからず手探りで始めたワイン商売。支えはお客様の声でした。

店の片隅にあるワインを見つけ「これを売らせてほしい」と、店の一部を借りて始まったワインの商売。 

当時の私は、全くワインのことはわからない。
さらにアルコールにからきし弱い、業界の商流も知らない、そんなとてもワインビジネスには向かないようなタイプでした。

だからこそ「わからないから、お客様に教えて頂く」という姿勢を心掛け、自分の好みではなく、お客様の好みに真摯に耳を傾け販売していくうちに、ワインを買ってくださるお客様がどんどん多くなっていきました。

そんな中、あるお客様から「ソムリエの資格ないんでしょ。」と厳しいお言葉をかけられたことがきかっけで、ソムリエ協会の資格を取得しました。

そして、さまざまな国のコンテストで入賞するなどし、店の中には、どんどん「有名ワイン」が増えていきました。
が、売り上げはどんどん落ちていく…

悩んでいた時に、出会った言葉は、
「店はお客様のためにある」

自分達の売り上げではなく、ひたすらお客様のための品揃え、店作りをしなくては、と思いました。

お客様のためのヴィノスやまざきであり続けます。

 お客様に喜んでいただける“本当に美味しい”ワインを求め、世界中の蔵元に足を運び続けたこの30年の間には苦労もたくさんありました。

それでもヴィノスやまざきがここまで続けてこれたのは、そんな私達が選んだ無名のワインを信じて、手に取って下さったお客様お一人お一人のおかげに他なりません。

ヴィノスやまざきの蔵直ワインを愛してくださるお客様。想いに共鳴して美味しいワイン造りに共に取り組んできてくれた世界中の蔵元たち。

30年の想いを込めて、本気でお一人お一人に、改めて感謝の言葉を直接お伝えしたいと思います。

2024年9月
ヴィノスやまざきファウンダー
種本祐子

ヴィノスやまざきの蔵直®︎ヒストリー

#蔵直ワイン物語 その1

南仏で衝撃の出会い。蔵直輸入のはじまりはここから。

始まりの時・・・若い女性ソムリエが借金をしてでも、輸入したかったワイン。

創業111年を迎えたヴィノスやまざき、何度も酒販免許の自由化等で挫折するも、「店はお客様の為にある」という言葉で、「開運」「磯自慢」等の銘酒を世に出し日本酒の名伯楽と呼ばれた、先代の私の父、山崎巽は30年前、店をたたむことも考えていました。

そんな時、ワインなら、女性の自分でもやっていけるのでは?と、ワインの試飲会を開催し、お客様から注文を頂き発注という、ワイン会スタイルでワインの顧客を増やしていきました。

またワインの勉強を始め、ソムリエ協会のソムリエ資格や、ワインコンテストで優勝し店舗では有名なフランス産のブルゴーニュ・ボルドーの格付けワインが増えていったのです。

しかし、なかなか売上げが伸びず、「こんなにワイン業界でプロに評価されているのに、何故売れないのか」と、悩み、その時に出会った言葉が「店はお客様のためにある。」という、何と、父と同じ講師からの言葉。…

#蔵直ワイン物語 その2

美味しいワインはぶどうから。カリフォルニアの地で出会った隠れた名ぶどう農家たち。

最近では、ナパ・ヴァレーのぶどうで造り上げた「メリタージュ ナパ・ヴァレー」や、ナパだけでなくソノマやモントレーのぶどうを選び造って頂いた、メリタージュ カリフォルニア が、本当に人気になっています。

1975年パリ・テイスティングで、フランスの特級ワインに、カリフォルニアのナパ・ヴァレーのワインが勝ってから、ナパのワインは世界的に、その知名度をあげ、最近では数十万出しても手に入らないワインが増えてきました。

そんなカリフォルニアワイン、「絶対に、将来売れるようになる。何と言っても美味しいし、選びやすい」そんな想いで、1993年カリフォルニアワイン・マスターコンテストで日本一となり、カリフォルニアの研修に招待されました。

多くの有名ワイナリーだけでなく、モントレーのVineyard(ぶどう農家)を訪れた時、本当に驚きました。…

#蔵直ワイン物語 その3

イタリア、スペイン…問題児が最愛のワインに!

ワインの直輸入を開始し、ワインは産地や生産者のブランドではなく、造る人の姿勢なんだと現地を訪問して気が付き、誕生したヴィノスやまざきの蔵直(R)ワイン。スタートはフランスからでした。

それから、国や産地問わず色々なワインを試飲して、美味しいワインがあると聞けば、南米や南アフリカまで訪問する…そんなお店になりました。

そんな中で苦労したのが、イタリアワインとスペインのカバ(スパークリング)。イタリア北部のピエモンテや、トスカーナのキャンティ地区、果てはサルディニアからシチリアまで本当に沢山の蔵元を回りました。…

#蔵直ワイン物語 その4

ピンチを救ってくれた銘醸地ボルドーの小さな農家のシャトーたち

1994年にワインの直輸入を始め、「無名産地でも美味しいワインを。」と、南フランス・ラングドック地方のワインを、おそらく日本で一番最初に輸入したことは、ご存知の方が多いのではないかと思います。

しかしこの頃から、すでにヴィノスやまざきは、ボルドーワインの輸入を行っていました。

フランス・ボルドー地方は世界に名だたるワインを産出する有名ワイン産地。歴史の中でワインの「格付け」も行われてきました。

そんなボルドー中で、グランヴァンが造られる有名産地ではなく、"無名産地のワイン"を探そうと、現地のグルメ雑誌で「コート」という名の付く地区だけのワインを集めた記事に掲載された造り手を訪ね、その記事の中で一位となったワインを日本に初輸入することに成功しました。…

#蔵直ワイン物語 その5

まだ見ぬ”美味しい” 蔵直®︎ワインを求めて。ヴィノスやまざきの 挑戦は続きます。

当店人気No. 1赤ワインである「メリタージュ」シリーズ。

濃厚な味わい、お手頃なお値段でナパ産のワインが手に入るということで、10年間当店赤ワイン部門売上No.1というとてつもない人気商品に育てていただきました。

そんな多くのお客様に愛していただき、当店の看板ワインともいえる一本ですが、昨今のぶどう価格や物流費の高騰など、今までの価格でナパのワインを提供し続けるのが困難に・・・。
皆が悩んでいる時に、あっさりと、答えを出したのが、買付隊長でもある種本祐子。
「別にナパ・ヴァレーでなくてもいいじゃん。カリフォルニアには、素晴らしいぶどうを造る畑が他にもあるよ。」と、30年、カリフォルニアをまわってきたからこそ言える一言に、眼から鱗が・・・