ニュースなどでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、フランスでは4月に入ってからも、強い寒波に見舞われています。
ワインの生産地でも、この「春の寒波」で畑に霜が降りたところがあり、ぶどうの新芽に影響が出る可能性もあるとのこと・・・新芽を守るために、畑に火を焚いているところもあるそうです。
新芽が芽吹く前なら問題はないのですが、芽吹いた後の新芽が霜の影響を受けると、芽が育たず、生産量が大きく減ってしまうのです。
＜参考＞ France declares ‘disaster’ as frost hits vineyards, https://www.decanter.com/wine-news/fears-of-frost-damage-in-french-vineyards-456120/
当店のパートナーの生産者たちは、大丈夫か・・・？
心配していたところ、シャンパーニュ地方で、自分たちでぶどう栽培から手がける蔵元の「モンマルト家」からメッセージが届きました。シャンパーニュは、フランス最北のワイン産地であり、特に被害が深刻な場所の一つです・・・
“Indeed the last few days have been quite complicated for us concerning the weather, at least four days in a row at -4℃ or -5℃ in early morning.
For the moment only the early buds have been damaged by this frost, but it is a bit too early to realize what has been damaged, we still have to wait at least one more week to see the extends of the damages. We really cross the fingers that it has not touched many buds...”
（ここ数日の天候は、とても複雑でした。というのも、少なくとも4日間は、早朝にー4～5度まで気温が下がったのです。
今のところは、霜のダメージを受けたのは、ほんの一部の早く芽を出したものだけですが、実際どれくらいの被害があるかを判断するには、まだ少し早いです。少なくともあと一週間は様子を見る必要がありそうです。
被害がそこまで大きくないことを祈っています・・・）
まだ影響は少ないとのことで、ひとまず胸をなで下ろしましたが、これからも注視していきたいと思います。続報がございましたら、またお伝えしてまいります。
（コメントと共に、寒波に耐える新芽の様子も届きました。）
メッセージをくれた「モンマルト」は、小さな家族経営の蔵元で、当店と20年近くのお付き合いがあるロングセラー蔵元です。
実は、シャンパーニュ地方では、農家から購入したぶどうで造る生産者が多いのですが、モンマルト家は、自社栽培のぶどうから、醸造、瓶詰までを、全て自分たちの手で行っています。
こうした蔵元は「RM（レコルタン・マニピュラン）」と呼ばれ、質の高いぶどうから造られるこだわりのシャンパーニュが、ワイン好きの間で高い人気を集めているのです。
そんなぶどうから手間暇かけて造り上げられるシャンパーニュは、有名ブランドのものでは、数万円するものも数多くあります。「美味しいシャンパーニュは、高いものばかり・・・手頃で美味しいシャンパーニュをお届けしたい」と、数多くの生産者のもとを訪れ、出会ったのが、モンマルト家でした。
彼らが造るシャンパーニュの特徴は、なんといっても、完熟した黒ぶどうによる深いコクと、きめの細かな泡立ち・・・
モンマルト セクレ・ド・ファミーユ
瓶内で2年以上じっくりと熟成させたこのシャンパーニュは、しっかりと泡がワインに溶け込み、優しい口当たりを感じます。
全国の数多くのレストランでも採用されていて、あまりの人気に一時品切れしていたのですが、このたび店頭に入荷いたしました。
生産者たちへの応援の気持ちも込めて、ぜひお楽しみいただけたら幸いです。
保坂
【プロフィール紹介】
秋田県出身。JSAソムリエ。ドイツワイン上級ケナー。
大学卒業後新卒採用で入社。大手ワイン企業を蹴って入社したことから、最初は図に乗っていたかも･･･と反省。スーパーの売場作り、海外買付のかばん持ち、武蔵小杉店・仙台店の立ち上げ店長を経て、挫折の中から「川上から仕入れたワインを売るのではなく、お客様に喜んで頂く商品を開発することがミッション」と開眼、現職に。 座右の銘は「謙虚 感謝」。 東北出身者として今なお、地元の復興支援を応援。復興支援ワイナリーのサポートにも取り組む。
