私にとってのロマネコンティ以上のワインは...

毎年この時期だけ、本当に少しだけお分け頂いている幻のワインがあります。
それが、カンヌ修道院のワイン「アベイ・ド・レランス」です。

以前、ワイン専門誌「ワイン王国」でも取り上げて頂きました。

 カンヌの修道院で造られる幻ワイン「アベイ・ド・レランス」が「ワイン王国」に掲載されました!

 

映画祭で有名なフランス・プロヴァンス地方のカンヌからフェリーで約20分。
地中海に浮かぶ小さな島サントノラ島には、西暦410年から存在する「アベイ・ド・レランス」という修道院があります。

「労働を神に捧げる」という信念のもと、修道士たちは一日に7回のお祈り、教会関係者や各国の要人のおもてなし、そしてワイン造りを行っています。

これらのワイン、もともとは非売品で島を出るのはカンヌ映画祭の晩餐会やローマ法王への献上など、この修道院の紋章を市のシンボルとするカンヌの特別な方にしかお譲りしないものでした。

しかし、日本とカンヌの国際交流をきっかけに、このワインが初めて島を出て日本に来ることになったのです。

 

初めて、このワインが島を出て日本に来る...その時の買付けの様子はカンヌタイムズの一面記事に取り上げられたほどです。

 

通常は入れない修道院や醸造施設にも入れていただき、彼らの真摯なワイン造りを見ることができ、ぜひにと日本への輸入を決めたのです。

 

修道士の白サンピエールは、地場品種のクレレットを中心にフレンチオークの木樽で熟成したシャルドネをブレンド。
爽やかな柑橘系の香りと優しい蜂蜜のような甘い香りが混ざり合い、穏やかな果実味とキリっとした酸味が口の中に広がります。雑味のないピュアで綺麗な白ワインです。

 

修道士の白・キュヴェ・サンピエール 2020|ヴィノスやまざき|ワイン通販

 

修道士の赤サントノラは、シラーを中心にピノ・ノワールとムールヴェードルをブレンド。
開けた瞬間から、カシスやブラックベリーなど赤黒果実、地中海特有の穏やかなスパイスやハーブの香りがグラスにいっぱいに広がります。濃厚でしっかりとしたタンニンも感じ、複雑で力強い赤ワインです。

 

修道士の赤・キュヴェ・サントノラ 2020|ヴィノスやまざき|ワイン通販

 

ちなみに、このサントノラ島は歩いて1時間程度で1周できてしまう小さな島で、ワインの生産量は本当にごく僅か。

森林の中に大きな修道院があり、小さな教会が点在し、修道士以外立ち入りの門を過ぎると、有機栽培で育てられたぶどう畑が広がります。

 

青々と茂ったぶどうは一房一房手摘みで収穫します。

さらに、傷んだものや未熟なぶどうの粒はその場で全て取り除き、完熟した健康なぶどうの粒だけが醸造施設に運ばれ、タンクに入れる直前に再度2人がかりで選果作業が行われます。

 

本当にとても丁寧な作業であり、こうしてできるのが、まさに『神に捧げるワイン』なのです。

 

ほとんどが、当店の顧客の方にお分けしています、予約の取れない某フレンチでも裏メニューとして提供されるなど、最近ではレストランのシェフやソムリエからもお問い合わせの多いワインです。

かつて、パリの三ツ星レストラン『アルページュ』で、メニュー以外でなかなか飲めない貴重なワインをお願いしてみたところ、何とこの修道士のワインが出てきて驚きました。

また、昨年は、カンヌ市長の書簡を持って来日したマリー神父が静岡市長に表敬訪問し、また今年は、ミシュランシェフがこぞって指名する前田サスエ魚店の当主、前田さんを中心に静岡を代表するシェフとのコラボレーションした美食会でも、この修道士のワインが大好評でした。

 

実は私も、この修道院に泊まり込みで収穫を手伝ったことがあります。早朝からお祈りと食事の時間以外は、すべて葡萄の樹の手入れ。
しかも勿論、沈黙の中で、です。

 

 

お金の為にワインを造る人もいる。
お金は関係なく、自己実現のためにワインを造る人もいる。

しかし、この修道士たちは、どんな欲もなく、ただひたすらに労働を神に捧げる。

価格を付けるのが申し訳ない位、プライスレスで尊いワイン。私の中ではロマネコンティよりペトリウスより価値のあるワインなのです。

 

聖なる夜に、また一年の終わりに。
一年の始まりに。


心までピュアにしてくれるこの修道士のワイン、是非、体験して頂ければ幸いです。

WEBページに在庫がない場合でも、お問い合わせしてみて下さい。もしかしたら某店舗の奥からこっそりと?出してくるかもしれません。
その時は、是非「レランスの鶴見のブログを読んだ。」と、お伝えください。

 

フランス買い付け隊
鶴見 明

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