今から20年ほど前。イタリア人の友人からの紹介で、安くて美味しいワインがある、と銘醸地ピエモンテにある蔵元マンフレディと出会いました。
ピエモンテのワインと言ったら、かなり高額なワイン。
そういったワインを安く造るのは、どうせ大量生産のメーカーだろう・・・と思いながら、日本ではあまり知られていない「ランゲ」というピエモンテの地区に小さな畑を持つ小さな蔵元を尋ねました。
醸造所の中を見ると、飾ってあったのは「大八車」。
創業者のお爺さんが造ったワインを、大八車で行商したそうです。
そんな行商の際に、お客様から
「美味しいアスティ(甘口のスパークリング)はないの?」
との声を頂き、本格赤ワインだけでなく、女性やワイン初心者にも飲みやすいワインも造り始めたということでした。
ヴィノスやまざきと似ている・・・当店も創業1913年、創業者の山崎豊作が大八車で行商し、
「美味しい日本酒はないのか?」
「安くて、でもきちんと造っている美味しいワインはないの?」
というお客様の声がきっかけで、静岡の日本酒や、世界の無名産地のワインなどで成長してきた家業・・
マンフレディさんと、一瞬で意気投合しました。
甘口のスパークリングは、お客様からのリクエストで造り始めたので、いわば特注のスパークリングとも言えます。
ピエモンテでもランゲという、銘醸中の銘醸地で、素晴らしい赤ワインを造っている蔵元が、お客様の為に、ほんのり甘いスパークリングワインを造ったのですから、入荷と同時にたくさんのお客様に喜んで頂きました。
それから、マンフレディのアスティ・スプマンテは当店のロングセラースパークリングワインとなりました。
モスカート.ダスティは、少し泡が抑えめで泡感よりマスカットの風味がより楽しめる。手ごろな価格ながら、後味もきれいで丁寧な手造りのワインの味わいは、常にお客様視点のマンフレディの大八車から生まれたのかもしれません。
そんなマンフレディは、地元では本格赤ワインやドライなワインで人気な蔵元。ヴィノスやまざきでも、ワイン通のお客様から「ドライでいてフルーティなスパークリングはないの?」というお声を頂き、地元イタリアで人気のスパークリングワインをわけて頂きました。
溢れる果実味を持つシャルドネと、心地よい酸味を持つ地場品種コルテーゼを使ったドライなスパークリングワインです。
今、巷では、輸入ワインの価格がどんどん高騰する中、イタリアの老舗が地元のお客様のために造ったスパークリングが1000円代前半……ヴィノスやまざきの店舗でも、補充が追い付かない程売れているのです。
マンフレディもヴィノスやまざきも、お客様が「こんなワインが飲みたい」というご要望を絶対に叶えたい!そんな会社なのです。
ヴィノスやまざきの社員の胸元には、大八車で葡萄を運んでいる社章が付けられています。
同じ想いを持つ、イタリアの小さな蔵元さんのスパークリング、甘口も辛口も是非お楽しみ下さい。