ヴィノスやまざきが小さな一軒の酒屋であったころ、直輸入を開始するきっかけとなったワインが南フランス、ラングドック地方のワインでした。
※蔵直Ⓡワインの誕生秘話はこちらの「蔵直Ⓡワイン物語 第一話」をぜひご覧ください。
そんな中でも、蔵直Ⓡワイン第一号として、30年間変わらぬ人気を誇るワインがあります。
シャトー・レゾリュー赤ラベル
当時ボルドーの格付け高級ワインしか飲まなかった有名作家の先生も
「一口飲んだ時、1万円はするな・・・と、思った。」と、驚きの言葉と共に新聞のコラムにも掲載いただきました。
それもあり、全国からお問い合わせが殺到し、あっという間に完売してしまったのです。
実はこのワインは、南フランスの品種である、「カリニャン」という品種を主体に造られています。
非常に力強くパワフルなぶどうですが、若いうちは渋みが強く感じられますが、樹齢が高くなることで深みのある味わいに変化をしていくことが特徴です。
ただし、古木になると収穫量も少なくなるため、多くの生産者は植え替えてしまうらしく、古木のカリニャンは比較的少ないとのこと。
しかし、彼らはその特徴をしっかりと引き出すために最高樹齢50年以上の古木も大切に育てており、このワインにも使用しているとのこと!
また、個性も強いぶどうですので、そのクセを抑えるため、特殊な製法で発酵することも特徴の一つです。
一部を木樽で熟成しますが、果実の味わいを前面に感じられるように残すため、木樽の風味が強くつきすぎないように気を付けています。
溢れる果実味とコクのあるしっかりとした飲みごたえ、高級ワインのような奥深さが人気の秘密です。
レゾリューが30年以上もヒット商品であり続けるのは、蔵元との太いパイプかもしれません。
オーナー社長とは、ずいぶん、激しいディスカッションもし続けてきました。樹齢が古くなり、品質もあがり、収穫量も落ちれば、当然、値上げを申し出てきます。しかし、「絶対に赤ラベルは1000円台を守りたい。」と、激しく言い争ったこともあります。
でも結局、私達の言い分を理解し、30年間価格を上げずにワインを提供してくれているのです(若干あがった分は、為替のレートだけです。)
さらに、もっと低価格で飲みたいお客様のためには、樹齢の若い樹の葡萄を使い、プティレゾリューという、ヴィノスだけのためのワインを造ってくれたのです。
さらに、特別に良い葡萄が出来た年だけしか作らない、という、青ラベルは古木のぶどうを使用しフレンチオークで樽熟成、現地でもわけて頂くのが大変なワイン。今、ほとんどのシャトー・レゾリュー 青ラベル 2020はヴィノスやまざきに譲って頂いています。
そんな強固な関係を構築できたのも、毎年、毎年、必ず、ヴィノスの買い付け隊が収穫時に訪問し、葡萄のチェックや、樽からの試飲を30年間続けてきたからだと思うのです。
特にコロナ禍は、渡航も大変な中、現地まで赴いていた買付隊の鶴見君は、レゾリューだけに限らず、ヴィノスやまざき・南フランスワインの大きな貢献者だと、心から感謝しています。
何と言っても、ヴィノスの南フランスワインに惚れこんで、銀行を退職して南フランスにワイン留学してしまった程、人生を、南フランスにかけた男ですから(この話は、また、別の回でゆっくり)
ヴィノスやまざきが産地ではなく、本当に美味しいと感動できるワインを探して世界中を自らの足で歩くことのきっかけとなった、南フランスのワインたち。
この出会いがあったからこそ、今のヴィノスやまざきがあるといっても過言ではありません。
実は現在店頭でご紹介させていただいております、蔵直ワイン物語第一章 南フランス編もいよいよ本日最終日!
ぜひこの機会に蔵直Ⓡワインの原点を体感していただければと存じます。
さて、次は一体どんな物語が待っているのでしょうか。
次回の更新をぜひお待ちいただければ幸いです。
ヴィノスやまざき 3代目
買付隊長 種本 祐子