ヴィノス入社歴24年、フランスワイン買付隊・鶴見です。
1997年に某銀行を退職し、ヴィノスやまざきのアルバイトとして転職した時には、家族から大反対されました。
ワイン好きな私は、色々なワインを取り寄せて飲んでいましたが、その中で、もうショックを受けて感動してしまったのが、ヴィノスやまざきという、当時は静岡の酒店が輸入する南フランス、ラングドック・ルーション地方のワインたち。
シャトーレゾリュー(赤)、そしてドメーヌ・グールガゾーのシャルドネ(白)、カベルネソーヴィニヨン(赤)のおいしさとコスパの良さに、眼から鱗。
その美味しさの秘訣を知りたくて、銀行を辞め、フランスにワイン留学。
帰国後は、当然のように、ヴィノスやまざきに手紙を書き、初の東京出店となる渋谷店でアルバイトに応募し入社しました。
自分の人生まで変えた、グールガゾーの一押しワインは….
ヴィノスやまざきが1994年、当時は無名だった南フランス、ラングドック・ルーションから、清水の舞台を飛び降りる覚悟で直輸入したのが、グールガゾーのシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨン。
特にシャルドネは、ブルゴーニュで高級シャルドネを造っていたピケさんが、ブルゴーニュ以外で素晴らしいシャルドネを造れる場所を探して移住し、造り始めたワイン。
ミネルヴォア村の山の中で斜面に面した葡萄畑は、朝晩は涼しく、昼は日照に恵まれたまさに最高の畑。
しかし、当時は、この地区でシャルドネを造る人はおらず、「ブルゴーニュから侵略者来る」 というバッシング記事を地元の新聞に書かれただけでなく、葡萄の樹を植えても植えても引っこ抜かれたそうです。
しかし、ピケさんの情熱で素晴らしいシャルドネが出来上がり、まわりの生産者もシャルドネの栽培を開始。
この地方の栽培の指導者的存在として、地域で人気の蔵元となりました。
シャルドネは樽熟成のものは、"ブルゴーニュの高級村名付きワインに匹敵する味”、と、直輸入して30年以上、不動の人気を保っています。
そして、本当に少量しか生産していないので目立たないのですが、南フランス人気の品種ヴィオニエ。
この品種はトロピカルで、しかし複雑で官能的。玄人受けする品種です。
初めて飲んだ時、「え?これは、コンドリュー????」とショックを受けたほど。
実は、シャルドネ以上に栽培が難しく、急斜面で十分な日照量がないと栽培されず、手間暇かかることから、世界的にも人気なのに、目に留まることの少ない品種です。
グールガゾーのヴィオニエは、とにかくフルーティで美味しい。
南フランスワインを飲みつくしてきた私の大好きな品種です。
トロピカルで華やかな香りと口当たり、たっぷりのフルーティな果実味があるのに、甘ったるくないのは、グールガゾーの朝晩の冷涼な気候と、家族経営ならではの早朝の収穫。
とにかく「美味しい」白ワインです。
今日は中華というと、あ、ヴィオニエ飲みたい、とか、イタリアンの美味しいラビオリやミートソース、ニンニクの効いた料理にも合うのです。
なぜか春から夏になると飲みたくなるワインでもあります。
少量生産でいつもあるわけではないのですが、今ならご用意がございます。
私の人生を変えた白ワインを、是非お試し頂ければ幸いです。
さらに詳しいご説明は、有楽町店や池袋店、ほぼ店舗におりますので、いつでもお声かけ下さい。勿論、メールもラインも大歓迎です。
白ワインで有名になったグールガゾーですが、カベルネ・ソーヴィニヨンもコスパでヴィノス、いや日本にあるワインの10本の指に入ると思います。
赤ワインも南フランスの太陽の恵みをたっぷりと吸収したぶどうの旨みを素直に感じ、白ワイン同様に素晴らしい品質なのです。
そんなグールガゾーの隠れた銘醸赤ワインが、グラン・マリウスの赤。
グールガゾー グラン・マリウス 赤|ヴィノスやまざき|ワイン通販
ピケさん亡き後は、娘のアニックさんが蔵を引き継ぎ、ますます品質が向上したワインを造るドメーヌになりました。
グラン・マリウスは、そのアニックさんの息子さんのお名前。
ピケさんとアニックさんが、マリウスの名前を冠にする程愛した赤ワインです。
このワインは南フランスの地場の品種を使っています。
ミネルヴォワ地区から1999年に独立した上位産地「ラ・リヴィニエール」地区のシラーとムールヴェードルを使用して造った、長期熟成にも耐え得る1本です。
このグラン・マリウスというワインが素晴らしく、「ラ・リヴィニエール」が特別に上位産地として格付けされてしまったそうなのです。
私の人生だけでなく、フランスのワイン法律まで変えてしまった、このワイン。
2020年は、フランスの最高のヴィンテージの1つ、今飲んでも素晴らしく、さらに長く熟成させられる高級感たっぷりの赤ワインです。
ブラックベリーやカシスのような黒い果物やエキゾチックなスパイスの風味。
約1年間の木樽熟成により上質でしなやかなタンニン(渋味成分)は力強く感じつつも、温かく優しい口当たり。
濃縮した果実味と穏やかな酸味もバランス良く、上品な仕上がりになっています。
ローストビーフ、スパイスとハーブたっぷり羊や豚のオーブン焼き、羊のチーズやフルムダンベールのようなブルーチーズにも合います。
ちょっと、くせのある南フランスっぽい肉料理に合わせて頂きたいです。
そういえば、買付け隊長の種本が、生前のピケさんにご馳走してもらったのは、地元の兎のパエリアにこのワイン。
ジビエにも合わせてほしい‥ワインマニア垂涎の赤ワインということです!
このワインに出会えて、銀行員から転職した我が人生に悔いなし。2020年待望の入荷です!
是非ご一緒に、人生にサンテ(乾杯)
人生を南フランスワインにささげた
買付け隊
鶴見明